「無理なダイエットはやめてね」
「うん、ご馳走様」
食器を下げると部屋に上がって行った。
あきらかに元気はないのよね…
瞬弥くんが友達を家に呼んでるなんて言わないほうがいい…
塾でぼーっとしていると大野くんが話しかけてきて飲み物をくれた。
「いいの?」
「うん、体調悪い?」
「少し...」
廊下に出て飲み物を有難くもらった。
「あれ、和田?」
1人の男の子が声をかけてきて、知ってる人はいないはずだしと無視をしていると
「あっ、ごめん、瞬弥の元カノの方か…」と言うとごめんな、邪魔してと去っていった。
菜穂はペットボトルをぎゅーっと握った。
大野くんは「知り合い?」と聞いてきたけど気まずい間に菜穂が口を開いた。
「あっ、私ね双子なの、よく間違えられるんだ」
「双子…」
「私、やっぱり今日は帰る、飲み物ありがとう」
菜穂はカバンを取りに入ると大野くんにごめんと言って塾を出た。
私って元カノになってるんだ…
「瞬くん…」