…さてと。

かく言う僕も、偉そうに人のことを言っている暇はない。自分も勉強しなくては。

部活が終わって、無悪の屋敷に帰ってくるなり。

早速試験勉強を始めようと、自分の部屋に直行しようとしたのだが…。





「小羽根、お帰り」

「あ、加那芽兄様…。…ただいま戻りました」

加那芽兄様が、帰ってきた僕を出迎えてくれた。

…帰ってきて加那芽兄様の顔を見ると、何だかホッとしますね。