さて、そんな話をしながら、コンサートホールに到着。

早速、『劇団スフィア』の公演が始まった。

演目は、皆様ご存知、『ルティス帝国英雄伝』。

貴族出身の青年が、国内に蔓延る人種差別を終わらせる為に、革命を起こすというストーリーである。

この物語の中には、何人もの魅力的な登場人物が出てくる。

主人公は勿論、その主人公の親友にして、相棒。

それに、主人公と共に革命軍を立ち上げた、革命仲間の青年。

それから、主人公と敵対することになる主人公のお姉さんや。

主人公を慕って、仲間を裏切ってまで革命軍に参加した主人公の部下など…。

これらの魅力的な登場人物、そして革命を完遂させるという壮大なストーリー。

これが、『ルティス帝国英雄伝』の見どころである。

僕は原作の小説を読んでいるから、ストーリーは熟知している。

でも、このストーリーを演劇で鑑賞するのは初めてである。

文章でしか読んだことのないストーリーを、舞台の上で、果たしてどんな風に表現するのか…。

そして、李優先輩が激推しする『劇団スフィア』の演劇とは、どういうものなのか…。

僕は、ドキドキしながら『劇団スフィア』の演劇を鑑賞した。