思い出して、そして戦慄した。

「…部活動説明会…」

「ん?どうした後輩君」

どうした、じゃないんですよ。

部活動説明会…参加するつもりだったのに…。

慌てて腕時計を見ると、部活動説明会が始まってから、既に一時間以上が経過していた。

とてもじゃないけど、今から参加したんじゃ間に合わない。

と言うか…もう終わってるんじゃないだろうか。

なんてこと…。

まさか…。ゲテモノパイナップルピザに邪魔されるなんて…。

「僕…。部活動説明会に参加するつもりだったのに…」

思わずそう呟くと、先輩達は。

「部活動説明会?」

「ほら、今日入学式だったから」

「あぁ。そういえばそんなのありましたね。我々は参加してませんけど」

「そういやそうだったな」

先輩達のノリは、意外と軽かった。

それはそうでしょうよ。先輩達は既に部活動に所属しているのだから。

でも僕にとっては…物凄く重要なことなんです。

「まぁ良いじゃないか、後輩君。結果オーライだよ」

「…何がですか…」

「何だ。何かやりたいことでもあったのか?」

…やりたいこと…って言うか…。

「そういう訳じゃありませんけど…。ちょっと、興味のある部活動があって…」

「ふーん、そっか。じゃあウチでやれば良いよ」

…は?

「一応活動日は毎日だけど、まーウチはそれほど厳しくないから。サボりたかったらサボっても良いよ」

「それが部長の台詞なんですか…?」

ボソッ、と弦木先輩が呟いていた。

だが、僕は状況が理解出来ず、目が点になっていた。

「ってな訳で、明日から宜しくなー、後輩君」

…宜しくって何?

何を宜しくされたんですか。僕は。

「えっと…意味が分からないんですけど…」

「え?何が?」

「宜しくって…?明日からって?どういう…」

「だって君、ウチに入部したからさ」

!?

にゅ、入部ってどういうこと?

何だろう。自分の預かり知らぬ間に、何だか大変なことを勝手に決められている気がする。