「…大丈夫か?…痛かったか?ごめん夢中になり過ぎた…。」

向けられた背中が、拒絶されたかのようで心が痛む。
すると、こちらに向き直ってフワッと笑顔をくれるから、俺は心底安堵して、罪滅ぼしかのように世話を焼く。

「大丈夫です…。そんなに心配しないで。翔さんは?大丈夫、でしたか?苦しくなかった?」

逆に俺の事を心配してくれる。
「俺はただ…気持ちいいだけだから気にするな。」

「…でも、苦しそうでした…。」
『私が初めてだから…。』由亜は由亜で…その事をずっと気にしていたようだ。

両手で顔を覆ってしまった彼女の頭を優しく撫ぜて、なんて慰めるべきなのか、良い言葉も思い付かずに途方に暮れる。

これがホストNo.1の男かよ。と、自分自身に不甲斐なさを感じるほどだ。

再度風呂に連れて行き丁寧に洗い上げ、不覚にもまた反応してしまう下半身を睨みつけ、自分をどうにか抑え込む。

ああ…このループにしばらくハマり込んでしまいそうだ。

嫌われないように、壊さぬように、今まで以上に大事にしようと心に決める。