翌朝早く目を覚ました由亜が、事の状況を上手く飲み込めず慌てふためく。

「えっ?えっ…?私、途中で寝ちゃったんですか?」
申し訳なさそうな顔を向けられるが、フッと笑って受け流す。

俺としてはじっくり堪能してしまった事だし、少しの罪悪感が心をチクチクと刺す。

「えっ…?パジャマ…着させてくれたんですか?」

「ああ、身体もそのままじゃ嫌だろうから軽く拭いたが、シャワー浴びるか?」
身を起こし、いつでも対応出来るように身体を伸ばす。

「風呂浸かりたいだろ。今入れて来る。」
未だ呆然としている由亜を尻目に、出来うる限りの精を尽くそうと立ち上がり、風呂場へと足を運ぶ。

ついでに顔を洗って目を覚ます。

この部屋は後1日取ってあるから、時間を気にせずいられるし、由亜が喜ぶならもう一泊してもいいように準備もしてある。

ベッドに戻ると、先程から変わらぬ体勢で由亜がこちらを目で追っている。
まだ覚醒していないようで寝起きの、とろんとした可愛い表情は格別だ。

風呂が湧いた音を聞き、由亜を抱き上げ風呂場へと運ぶ。

「1人で入れるか?」
からかい半分でそう聞くと、

「…一緒に入りますか?」
と返事が帰ってくる。

それにはさすがの俺も驚き固まり、耳を疑う。
「本気か…?」

「はい…良かったら…。」
真っ赤になって俯くから、結構な覚悟で伝えてくれたに違い無い。そこまで積極的な由亜はまず知らないから、このチャンスを逃してはならないと、

「由亜の誘いを断る訳にはいかないだろ。」
と、内心バクバクする心臓をひた隠し、冷静を装って返事をする。

「私が、良いよって言うまで待ってて下さいね。
それから…ちゃんとタオル巻いて来て下さい…。」
幾つか注文をつけられるが、忠犬の様に全てを受け入れる。

一旦廊下に出されて、お預けをくらう。

多分、由亜からしてみれば昨日寝てしまった事を、申し訳ないと思っているからだろうが、どこまで許されるのか…?
いや、由亜の事だ何もやましい事は考えではないのかもしれない…。

既に痛いくらい硬くなった下半身をどう抑えるべきか…抑えられるのか邪心と葛藤しつつ、呼ばれるまでの時間を費やす。