(翔side)

「…由亜、由亜!」
急にスッと由亜の意識が無くなった。

触れるだけで反応してくれる素直な身体に、夢中になって愛撫していたから…
由亜としては初めての経験だからと、出来るだけ配慮して触れてはいたが、既に理性はなくしていた。
だから、ビクビクビクッと震えた身体に内心嬉しく思っていた。

それなのに…スッと意識を無くした由亜に慌てて心拍を聞き、脈をとる。
ただ寝てしまっただけだと悟るまで数分、生きた心地がしなかった…。

フーッとため息を深く吐き安堵する。

さすがに今夜は無理をさせた。
忙しい1日で既に眠むそうだったから、少し触れ合うだけで止めようと思ったのに、男のサガがそうはさせてくれず、本能的に彼女を求めてしまっていた。

寝てしまったのを良い事に、しばらくその綺麗な身体を堪能する。

透き通るくらい白い肌は滑らかで、いつまでも触っていたいと思ってしまうほどだ。今まで誰も触れた事ないその身体に、俺が初めて触れたのかとつい優越感に浸ってしまう。

こんなに綺麗な裸体はもはや芸術だと思う。

それなのに男のサガは容赦なく、収まる事なく痛いほど硬くなってしまう。

由亜がゴロンと寝返りをうち横向きになる。
その寝顔をいつまでも見ていたいが…

沢山鳴かせてしまったから…喉は渇いていないだろうか…。急に心配になり、サイドテーブルに置いてあったペットボトルの水を口に含み、慎重に口移しで流し込む。

こくんと小さく喉を動かし飲んでくれて安堵する。

「…美味しい…もっと…。」
目を閉じたままそう微かに言ってくる。
夢と現実の狭間だろうか…それでも目が覚めないくらい疲れさせてしまったのだろうか…。

反省の意味も込めて、求められるまま何度か口移しで水を飲ませる。そしてまた、微笑みながら寝てしまった。

下着一枚で寝かせてしまうのは心情的に申し訳ないと、濡れタオルで綺麗に拭いてパジャマを着せる。

起きてしまうかもとハラハラしたが、薄目を開けて直ぐ目を閉じてしまうから、こんなに無防備なのに、今まで誰にも触れられなかった奇跡に感謝したくなった。