「まったく、朝顔出したらいつもの時間に居ないんだもん。心配したじゃないっ!」

恵梨香の勢いは尚も収まらず、険しい形相でにじり寄ってくる。

「ご、ごめん、今日寝坊しちゃって伯父さんに車で送ってもらったからギリギリだったんだ」

私は冷や汗だらだらの状態で、恵梨香の気迫に押されながら一歩後退する。


「それで、男の子と同居ってどういうこと!?ちゃんと最初から最後まで話さないと解放しないからね!」

もはや脅しに近い形で迫る恵梨香に、私は成す術もなく、その場でたじろぐ。

引っ越しのことは事前に話していたけど、二人の同居人のことは言うか言わまいか最後まで迷っていた。

けど、やっぱり親友に隠し事はいけないと思い、昨日メッセージを送ってみたら案の定。

想像以上の気迫に圧倒されながら、とりあえず事の成り行きを全て包み隠さずその場で説明することにした。