「きゃー、岡田先輩だ!マジで超イケメン過ぎる!」

突然背後から聞こえた女子達の黄色い声に、思わず足を止める。


「やっぱりいいよね。マジで告っちゃおうかなあ~」

「やめときなって。岡田先輩って悉く振りまくってるって有名じゃん」

「そうそう。それに下手なことすると岡田ファンに何されるか分かんないよ」


声のした方向に視線を向けると、そこには渡り廊下の窓に立たずむ一年生の女子生徒が三人。

そのうちの一人が頬を染めながら見つめているのは、あの岡田佑樹君。


次の授業が体育なのだろうか。

ニ階の渡り廊下から見えるグランドには、ジャージ姿の岡田君が何人かの男子生徒と楽しそうに会話をしている。

当然ながら、こちらには全く気付いてない様子だ。