「俊も、これから道のりは険しいかもしれないけど、応援しているよ。いつかテレビで俊の姿が見れること期待してるから」

それから、海斗さんは改めて俊君の方へと向き直すと、右手を差し伸ばして来た。

「ああ、楽しみにしてろよ。海斗も、あんたなら絶対にやり遂げられる。俺はそう信じてるから」


そう力強く答えると、俊君は海斗さんの手を強く握り締めた。



こうして固く結ばれた絆。


私達は、もう他人なんかじゃない。


血は繋がっていないけど、立派な家族だ。


きっと、海斗さんも、俊君もこの場でそう確信しているはず。


それを表すように、私達は手を重ねて、いつまでも共にあることを誓った。



__そして、ついに、海斗さんはフランスへと旅立っていったのだった。