「加代が好きだ。資格があるないなんて、もうどうでもいい。俺はお前じゃなきゃ駄目なんだ」

真剣な眼差しを向けて、本心を曝け出してくれたゆう君。

この瞬間を、どれだけ待ち望んでいたことか。


「私もゆう君じゃなきゃ嫌。また離れるのは絶対に嫌だから」

だから、私もずっと抱え続けていた想いを、ここで思いっきり吐き出す。


その時、ゆう君は私の頬にそっと右手を添えた途端、視界が突如真っ暗になり、唇に熱い感覚が走った。


息が止まる瞬間。

唇から伝わる、柔らかくて湿った初めての感触。

それは、徐々に深くなっていき、私は思わず目を閉じた。


「大丈夫、もう二度と離さないから」


そして、ようやく唇を離すと、今度は柔らかい笑顔と共に、ゆう君は私の長年の願いを優しく掬い取ってくれた。 


この愛しくて幸せな時間が、一生続けばいいのに。


そう切実に思いながら。

ゆう君も同じことを考えてくれたらいいなと。

そんな新たな願望を抱きながら、私達は暫くの間時間も忘れて、お互いの気持ちを確かめ合うように何度もキスを交わした。