「本当にせっかくの休みが台無しだよ。っあ、自己紹介遅れてごめん。櫻井海斗、現役の美大生です。よろしくね」

輝きを放つような眩しい笑顔に、再び鼓動が高鳴る。

さっきから私はこの人に魅せられてばかりだ。


とにかく、凄く格好良くて、今までに見た事のない程の綺麗な顔。

思わず息を呑む程に。



小顔で絹のようなツヤツヤの肌。

ぷっくらと膨れた艶のある下唇。

スッとした度よい高さの鼻立ちに、睫毛がとても長く、アーモンド型の瞳は少し垂れ下がっていて、とても優しそうな印象。

それから、ほんのり茶髪で少し長めのレイヤーカットスタイルに、シルバーの左耳ピアスがよく似合う。


そして何よりも足が長いこと。

身長も180はありそうで、細身だけど肉付きがしっかりとした体。


……どうしよう。

岡田君より格好良いかも。


不覚にもそう思ってしまった私は、変な汗が流れ始める。