そう言えば、同じ事をずっと前にも思っていた時があった。


あれは……そう。
幼い頃の話。


ゆう君が引っ越す前日に、いつもの公園で星を見ようと約束した日。

あの時は、丁度七夕の日で、せっかくだから最後の思い出にと、ずっと前から決めていた。


それから、鮮明に蘇る昔の記憶。

確か十年前の夜空も、今のように星が綺麗に見えて、圧倒されていた。

だけど、次の日にはゆう君とお別れになってしまうので、気持ちがあまり晴れなくて、喜ぶゆう君とは裏腹に私は笑顔にはなれなかったっけ。


けど、そんな私を見て、ゆう君は星空に誓ってくれた。


“離れ離れになっても、必ずまた再会しよう”


そんなゆう君の言葉が、私は凄く嬉しくて、それから空を見上げては祈り続けた。


またいつか、必ず再会出来ますように。

約束が消えてしまわないように。

いつまでも、私の願いと一緒に、この星が光り輝いていますようにと。