「あ、あのっ……」
分厚い本が何冊も入っているバックを軽々と持ち上げる早川君に少し感心しながらも。
重い荷物を運んでもらってる申し訳なさに、私は慌てて後を追う。
「ひゃっ」
すると、突然誰かに腕を捕まれ、バランスを崩した体は後ろへ思いっきり反れた。
「重たい物は男が持つものなんだから、女の子は気にしなくていいんだよ」
何が起きたのか、一瞬思考回路が停止した矢先。
耳元で聞き覚えのない甘い声が響き、全身の産毛が一気に逆立つ。
それから、ロボットのような動きで視線を背後に向けた瞬間。
蛇に睨まれたカエルの如く、その場で体が石のように固まった。
視線の先には僅か数センチしか離れてない場所に、見知らぬ綺麗な男の人の顔がある。
「君が加代ちゃんだね。楽しみに待ってたよ」
そして、耳元で囁く甘い声に、私の顔は今にも爆発しそうなくらいの熱を帯び始めた。
分厚い本が何冊も入っているバックを軽々と持ち上げる早川君に少し感心しながらも。
重い荷物を運んでもらってる申し訳なさに、私は慌てて後を追う。
「ひゃっ」
すると、突然誰かに腕を捕まれ、バランスを崩した体は後ろへ思いっきり反れた。
「重たい物は男が持つものなんだから、女の子は気にしなくていいんだよ」
何が起きたのか、一瞬思考回路が停止した矢先。
耳元で聞き覚えのない甘い声が響き、全身の産毛が一気に逆立つ。
それから、ロボットのような動きで視線を背後に向けた瞬間。
蛇に睨まれたカエルの如く、その場で体が石のように固まった。
視線の先には僅か数センチしか離れてない場所に、見知らぬ綺麗な男の人の顔がある。
「君が加代ちゃんだね。楽しみに待ってたよ」
そして、耳元で囁く甘い声に、私の顔は今にも爆発しそうなくらいの熱を帯び始めた。