__そして、迎えた午後の部。


相変わらず緊張感がないまま、私は皆んなの発表を聞いていた。

ようやく相原さんの出番が来ると、茫然としていた意識をしゃきっと戻し、前のめりで耳を傾ける。

辿々しく説明する相原さんの表情はとても固く。

心なしか声も震えていて、緊張感がよく伝わり、私は目で何度もエールを送った。

それから、何とか無事に発表を終えた相原さんはこちらに目配せをしてきて、私は笑顔で親指を立てる。


その後に順番が回ってきた渡辺君は、流石二回目とあって、とても落ち着いた様子で堂々としていた。

難しい質問も何個か出されたけど、言葉に詰まる事なく渡辺君はさらりと返答する。

そんな彼に感心しながら、さり気なく相原さんの方へ視線を向けると、案の定。

うっとりとした表情で渡辺君を眺めていた。


こうして、ようやく全員の発表が終わり、いつの間にか空が茜色になり始めたところで、一日目のカリキュラムが終了したのだった。