「そうだ。恵梨香もうすぐ店番終わるよね?海斗さんと一緒に回ってきたら?私は俊君を案内するから」

その時、ふと脳裏に浮かんできた妙案に手を叩くと、周りの視線がこちらに集中する。

「僕は全然構わないけど、恵梨香ちゃんは……」

「もちろん、私で良ければ是非同行させてくださいっ!」

海斗さんはあっさりとした様子で快諾する一方。恵梨香は興奮状態で食い気味に首を大きく縦に振る。

「俺もそれでいい」

そして、何やら俊君もかなり乗り気な様子で即答してくれたので、ここから私達は二手に分かれることにした。