「私が伯母さん家に居候!?しかも再来週から!?」

「っそ。だからお姉ちゃん達に失礼のないようにね」


本日二回目の大声量。


しかし、母親は相変わらず余裕の表情でにんまり顔を崩さず、さらりと返答する。


私は一瞬目眩を感じたが、なんとか踏みとどまった。


話はこうだ。


ある日アメリカの大手クライアントから突然大きなプロジェクトを持ち掛けられ、母親はそのチームリーダーに見事抜擢されたそうだ。


しかも、現地での長期滞在で、期間は一年。


転居先はマンスリータイプの社員寮を既に手配済みのようで、家のことが片付いたら早々に飛び立って欲しいんだとか。


そうなると唯一の問題点は、ここに一人とり残されてしまう私。