「……あの、それで妹さんのことと、私のことで、何か関係があるんですか?」

そして、彼女の話を聞いている間、心に引っ掛かっていること。

何故ここで妹の話が出てくるのかずっと疑問に感じていた私はおずおず尋ねてみると、不意に楓さんは口元をやんわりと緩ませてきた。

「似てるのよ、あなたと海斗の妹。私も写真を見せてもらったことがあるんだけど、雰囲気がそっくりだったわ」

「ええ!?わ、私がですか!?」

すると、予想だにしない彼女の返答に、驚きのあまり思わず大声を上げてしまった。


海斗さんの妹と私が似てる?

どんな人かは知らないけど、あんな超絶美形な人の妹であれば、きっと負けじ劣らずの美少女だったに違いない。

恵梨香ならまだしも、そんな人と私が似ているだなんて、全然想像出来ないし、信じられない。

そんな驚愕する私を見て、くすりと小さく笑う楓さん。

「機会があったら今度写真見せてもらいなよ。多分あなたの事を本当の妹みたいに思ってるんじゃないのかな?撮影の話を持ちかけられた時も、どこか必死だったから。あたしも綾さんも、これまで海斗が苦しんでいた姿を見ていたし、協力しないわけにはいかないでしょ?だから許容範囲内で私達は動いたの」

それから、どこか物悲しげな目を向けて教えてくれた事の次第に、私は段々と胸の奥がキリキリと痛み出してきた。