「そっか……。そんなに反響良かったんだね」

私の話を全て聞き終わると、海斗さんはとても満足そうな表情でしみじみとそう呟く。

「はい。あと、海斗さんが笑えばいいって言ってくれたお陰で、今日は久しぶりに学校が楽しいと思えました。私いつもクラスでは独りだったから」

自分の学校生活を話すことに躊躇いを感じたけど、海斗さんの隣に居ると妙な安心感を覚え、不思議と正直になれる。

すると、突然海斗さんの温かくて大きな掌がそっと私の頭に触れた。

「よく頑張ったね。それを聞いて安心したよ」

そして、穏やかな口調で丁寧に優しく私の頭を撫でてきた。

それだけで、心は満たされてきて。
心地良いこの感覚に、段々と依存し始めていく自分がいる。