そっか、海斗さんってまだ大学生なんだよね。


テーブルに広げられた学生らしい光景に、私は一人頷く。

撮影現場にお邪魔した時は、周りのスタッフと普通に意見交換したり社会人らしい立ち振舞いをしていたから、海斗さんが学生だということをすっかり忘れていた。

雑誌の中や仕事中の海斗さんはとても輝いていて、全く別世界の人なんだと思っていたけど、こうして見ると、私達とあまり変わらない気がする。

ただ、並外れた容姿と、ずば抜けたオーラがあることを除けば。


それにしても、こうしてスタイリストになる為の勉強をする中、難なくモデルの仕事をこなしている海斗さんが凄い。

そのせいか普段は帰りが遅いので、寝る時間なんて殆どないのではと心配になってきた私は、隣で静かに眠る海斗さんの横顔に視線を向けた。