中学生の頃、私はクラスでいじめにあっていた。

おとなしい性格の上、読書好きだったから、クラスの子とはあまり打ち解けずに独りでいることが多かった学校生活。


すると、ある日を境にクラスの子が私を見てクスクス笑うようになった。


はじめは特に気にしなかったけど、しまいには机に“ブス”“オタク”“死ね” という言葉が書かれ始めた。


あの時はなんで私が標的にされるのか全く検討もつかず凄く戸惑ったけど、いじめに理由なんてあまり関係ないことに後々気付いた。


誰かが面白半分でつっついたら、それに皆が便乗しただけ。


単なるノリで、……みたいな。



いじめは一年間続き、三年になると皆高校受験でそれどころじゃなくなり、まるでおもちゃに飽きた子供のようにピタリと止んだ。


高校ではもういじめはなくなったけど、心に残った深い爪痕はなかなか消えず、そのせいでなかなか前にも進まない。


あの時いじめに遭ったのは自分が不細工だから、根暗でダサいから。


そう思うとお洒落をするのが怖くなる。


綺麗になりたいって思うのは、おこがましいと感じてしまう。