「す、すみません!これ脱ぎますっ!」
言葉はなくてもそれだけで全てを悟り、これ以上ワンピースを着ていることに耐えきれず、慌てて試着室へ戻ろうとした時だった。
不意に男性に腕を捕まれ、何事かと後ろを振り返る。
「いや、そうじゃないから」
そして、きっぱりと否定してきたことに、私は訳が分からず首を傾げた。
「想像以上に体のラインが綺麗だったから驚いたんだよ。それに足も細くて綺麗だし。これは今まで隠してたのが勿体ないくらいだね」
すると、絶望しかけていた矢先、まさかここでお褒めの言葉を頂けるとは思いもよらず。
私は驚きの余り、暫く開いた口が塞がらなかった。