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「……という感じでよろしく」

「了解。イメージは掴めたよ。それにしても、君らしいというか、何だか面白い展開になってきたね」


ここはモデル専用なのか。

スタジオから少し離れた通路の一角にあるサロンへと足を運んだ海斗さんは、そこで待ち受けていた長髪の若い男性と、何やらコソコソと話し始めた。


「それじゃあ加代ちゃん、後でね。僕はあっちで待っているから」

それから話は終わったようで、隣で呆然とする私を残し、奥の部屋へと消えていってしまった。