「か、海斗さんこれは一体どういうことですか?試したいことって何ですか?」

スタジオを出てからも一向に事態を説明することなく、無言で前を歩く海斗さんに痺れを切らした私は、行手を阻むように彼の前に立ちはだかる。


「変わりたいって言ったよね?もっと綺麗になって自信を持ちたいって」

すると、何やら真剣な目であの時の言葉を持ちかけられ、私は徐に頷く。

その直後、海斗さんの表情が和らぎ、少しだけ前屈みになって私と目線を合わせてくる。

「これからその願いを僕が叶えてあげる」

そして、眩い程の光を放つ笑顔と共に、まるでランプの精のような台詞をさらりと言ってのけたのだった。