「確かに、なかなか面白い子だな」
それから、暫く凝視された後、突然ポツリと呟いた綾さんの言葉に衝撃が走る。
お、お、面白いってなんですか!?
私そんな剽軽な顔してますかっ!? ?
そう問い正したいのはやまやまだけど、生憎今の私にそんな度胸はない。
こうして益々不安な気持ちが膨れ上がる中、不意に海斗さんは私の肩に手を置き、やんわりと口元を緩ませる。
「大丈夫。悪い意味じゃないから、安心して」
そうフォローを入れてくれるのは有り難いけど、結局どういう意味なのか不明のまま、一先ずここは頷くことにした。