「着いたよ」

すると、絶妙なタイミングで車は緑が生い茂る広い駐車場に入り、ついに目的地へと到着したことに、私は生唾を飲み込んでから恐る恐る車から降りる。

改めて辺りを見渡すと、先程まで所狭しとビルが建ち並んでいた場所とは一変して、すぐ近くには広々とした公園があったり、その隣には総合体育館みたいな施設があったりと。

少し離れた先にはミュージアムがあったり、お洒落なカフェが点在していたりで。

都会の喧騒から外れたこの場所はとても静かな空気が流れていて、少しだけ緊張が緩和されたような気がした。