「ていうか、加代は岡田とどうなりたいの？」

すると突然話しが切り替わり、単刀直入に切り込んできた恵梨香の質問に、私は思わず背筋がピンと伸びる。

「ど、どうなりたいって……どいうこと？」

急にスイッチが入った恵梨香の気迫にたじろぎながら、ごくりと固唾を飲むと、いつになく真剣な眼差しを向けられ、冷や汗が流れた。

「ただ見てるだけでいいって言ってたけど……本当にそれでいいの？ただ見てるってことは、いつか岡田に彼女が出来ても、それを受け入れるってことだよ？」

そして、これまでずっと背を向けていた現実を容赦なくつけられ、私は思わず胸に手を当てる。

「ただ見ていることを選んだ加代に、その覚悟はあるの？」

それから極め付けの痛恨の一撃に何も答えられなくなり、暫くの間その場で固まってしまった。