まるで恋人同士みたいな光景に、胸がどんどん締め付けられて息苦しい。


やっぱりあの噂は本当なのだろうか。

心なしか岡田君の表情が柔らかいような……。

私はこれ以上見ていると涙が出てきそうになり、早くその場を立ち去ろうと視線を反らした時だった。


振り返り際に、一瞬だけ紺野さんと目があったような気がする。


でも、ここから奥のコートまでそこそこ距離はあるし、物音は一切立てないように気を付けてたから、きっと気のせい……だよね?

私は心に引っ掛かりを感じながらも、頭の中でそう片付けることにして、そのまま図書室へと向かった。