アリスは真っ赤になりながら、そう叫ぶ。

「……俺は抱き枕か」

 ぼそりと呟いた言葉に、「そんなことは思ってないです」とアリスは慌てた様子を見せる。そのあたふたした様子が可愛らしくて、ウィルフリッドはくくっと笑う。

「一緒に眠るだけでいいのか?」

 耳元で囁くと、アリスは首まで真っ赤にしてこくこくと頷く。

 国王を抱き枕にするなど、世界広しといえどもアリスしかいないだろう。そう考えると、またくくっと笑いが漏れた。