その場に居た人全員の視線を集めたのは言うまでもない。




目があった瞬間ニャと口角が上がったのは気のせいだと思いたい。



私を呼んだ人は私を見つけるとドンドン近づいて来た。




そして目の前で立ち止まると、ポケットから何かを取り出して差し出してきた。



"花園学園  1年2組  工藤美咲"



生徒手帳だった。



私は朝生徒手帳を入れたはずのポケットを確認する


 
「これ 道端に落ちてた」


恐る恐る受け取ると


「じゃぁな  美咲。」


そう言いながら来た道を戻って行った。