「ぎゃああああ!!」



結蘭ちゃんと私は、反射的に目を覆い隠した。

だって、湯浴み着が下半身しかなかったから。

男の人って上半身のないの……!?



「どうした? 早く入れ。風邪引くぞ」



しかも本人に羞恥心がないことが一番面倒。



「え、あんたら上半身ないの!? 一緒に入るのはええけど、なんで上半身ないねん!」

「し、士綺くんのバカ……!」



そう言い合っていると、玲音くんがため息をついた。



「水着でも上ないだろ。結蘭だって男の裸は慣れてるだろ」

「……へ?」

「玲音!? 何言うて……!」



とんでもない爆弾発言をした玲音くんは、未だに自分が何を言ったかわかっていない。



「結蘭にとったら男の裸なんて……」

「ストップやアホォォォ!!」



口を塞がれた玲音くんは、何がなんだかわからない様子だった。



「何言ってんねん! 椿月、ちゃうからな! うちは兄弟の裸を見慣れてるってだけで、そういう意味はないねん!」

「あ、ああ……そういうこと……」