「椿月もしや、獅子堂いんの期待しとるやろ」

「へっ……!?」



結蘭ちゃんには見破られたようで、ニヤニヤと笑われた。



「うぅ〜……」

「やっぱり当たりやな〜。まあいない可能性のほうが高いし、はよ着て行こ」

「そ、そうだねー……」



本当、勘が鋭いところ、玲音くんに似てる。

ただでさえ玲音くんの全てを突くような視線に耐えられなくなってきてるのに〜……。

結蘭ちゃんからのニヤニヤに耐えながら湯浴み着を着て、露天風呂の扉を通った。



「んー、やっぱりいないかぁ……」

「……椿月、あれ」

「っ、え!?」



結蘭ちゃんが指さす場所には、四人で仲良くお風呂に浸かる士綺くんたちが。



「えっ、えっ!?」



憐夜くんとかはわかるけど、士綺くんと玲音くんまで!?



「あ、先輩来ましたよ士綺さん」

「椿月」



士綺くんが私を見て立ち上がった。