「う、嘘……! 士綺クンが我慢してるぅ!? つーちゃん、さすがに生殺しは士綺クン可哀想だよ〜」

「お前に同情されんのが一番ムカつく」

「ひっどぉぉ〜!!」



とまあ、士綺くんがしたいのはわかった。

私も、自分勝手過ぎた。反省しなきゃ……。



「……でも、士綺くん」



私は、目線で士綺くんに訴えた。

すると、士綺くんは私の考えを察してくれたのか、優しく頭を撫でてくれた。



「大丈夫。俺は椿月の意見を優先する。絶対無理やりなんてしねぇから」

「う、うん……」



士綺くんが優しいのは知ってる……。

その優しさに私は甘えてしまっている。

そろそろ、腹を括らなきゃ。

でも、私はちゃんとしたときにしたい……。

こんな流される形じゃなくて、ちゃんと二人の時間にしたい。