私の名前は百瀬椿月。
今日は友達と遊ぶ日。
「あ、つーちゃん来た来たぁ!」
「ごめーん! 遅れちゃった!」
満面の笑みで大きく手を振ってくれる天王寺憐夜くん。
「百瀬先輩、遅いっすよ」
「失礼や! 女子にはいろいろあんねん!」
無表情で怒られる皇涼くんと、その涼くんを怒る安西結蘭ちゃん。
「ちょっと玲音クン! いつまで食べてんのさ!」
その横で黙々とアイスやらスイーツを食べまくっている如月玲音くん。
「……」
私の横には、ただ無表情で手を繋いでいる獅子堂士綺くん。
私の、初恋相手で、大好きな人。
「ふふっ、楽しみだなぁ。私、初めてだもん」
今日はみんなでプールに来た。
しかも、日本で一番大きい屋外プール!
「すごいね憐夜くん! チケット取れるなんて!」
本当ならチケットさえも取れないところが、憐夜くんが全員分のチケットを取ってくれた。