なんとも情けない声を出して後ずさりをした人たち。

でもその瞬間、バシャンッと倒れた。



「え、え……!?」



士綺くん、睨みだけで殺しちゃった!?

驚く私をよそに、士綺くんはため息をついた。



「憐夜、手加減してやれよ。これ運ぶのダリーだろ」

「え!?」



なんと、倒れた男の人たちの後ろから憐夜くんたちが出てきた。

待って、情報が処理できない……!



「憐夜くん、なんでここにいるの……!?」

「え? だって士綺くんがどっか行くんだもん。僕らついて行く以外ないもーん。こいつらはただ意識奪っただけだよ〜。首の側面トンって感じ」

「お、恐ろしい……」



どうやら後ろから男の人たちに攻撃してようで、憐夜くんはヘロッとしていた。



「そ、そんなことより士綺くんどこ行ってたの! おかげでナンパされるし……」



怒りをぶつけたけど、士綺くんは無表情のまま私の顔を触ってきた。