いつになく空が青くて、いつになく太陽がサンサンとしてる。

今日は中学最後の大会の日、あたしの部活が終わる日。

ユニフォームがいつになく引き締まる。

「緋呂~!」

「あ、こんちゃん!来てくれたの!?」

「もち!緋呂の感動のラストを見ないわけにはいかないでしょ!」

「こんちゃん…!」

まだ何も始まってないのにうるっと来ちゃった。地元の体育館のグラウンドで開催される大会はあたりまえだけどうちの学校以外もたくさん参加するから人も多くて、応援に来る人も多い。すごいそわそわしちゃうよね。

「十六夜くんは?」

「え?」

「まだ来てないの?」

「あ…」

そうだ、こんちゃんには話してたんだった。

つい浮かれちゃってニヤニヤが隠せなくて…こんなことになるなら言わなきゃよかったかも。

「穂月…来れなくなっちゃったんだよね、やっぱ難しいなって…」

「そうなんだ、緋呂楽しみにしてたのにさみしいね」

「うん…、でもこんちゃん来てくれたからうれしい!がんばっちゃうもんね!!」

両手をグーにしてぐっと力を入れる。ニッと笑って。

「じゃあ私十六夜くんの分も応援するよ!陸上部エースがんばって!!」

「ありがとう!めっちゃがんばれそう!!」