「ねぇ緋呂」

そっとあたしの手におばぁちゃんが手を重ねて包み込むように握った。

「緋呂は穂月のこと、どう思ってる?」

「え、えぇっ!?」

突然の問いかけに裏声が出ちゃった。

そんなこと急に聞かれたら…っ

「ふふっ」

「……。」

あたしが動揺したのを見ておばぁちゃん笑ってるし。

「それは聞くもんじゃないねぇ」

聞いてたじゃん、思いっきり聞いて来たよ今。

「じゃあ…魔女のことはどう思ってる?」

「え…魔女のこと?」

満月おばぁちゃんがあたしの手を撫でながら優しい口調で話始めた。

「今の世の中はね、地震とか嵐とか竜巻とか…自然に起こる災害がたくさんあるだろ」

「うん、ある」

「でも昔は自然災害なんてないと思われてたんだよ」

「ないと思われてた?ってどうゆうこと?」

ふぅっとおばぁちゃんが息を吐いた。少しだけ寂しそうな目をして。

「勝手にそんなことが起きるとは誰も思っていなかったんだ」

勝手にそんなことが起きるとは思ってなかったって、それが自然災害なのに昔の人はそれを知らなかったのかな?

じゃあなんだと思ってたんだろ?


どうしてそんなことが起きるのか…

“悪いことが起きることもまた魔女の仕業とされていた”


あっ!!本で読んだやつだ…!

確かそーゆう悪いことが起きると魔女が魔法を使って世界を破壊しようとしてるって思われてたあれだ!


それってそうゆう意味だったんだ…!!!


「全て魔女が起こしたことだと思ったんだ」


悪いことは全部魔女のせいって何かの腹いせみたいになすり付けて無理やり裁判にしてたっていう、でもそうじゃなくて。


「きっと、それだけ怖かったんだねぇ」


魔女が怖かった、魔女は怖い存在だった。

そんな力が魔女にはあると思ってたから。


それで魔女を…