「うん、そろそろいいかね」

「ほんと!?」

もうヘトヘトで腕がパンパンだった。やっと満月おばぁちゃんからOKサインが出た。

「じゃあここからは任せなさい」

「うん?」

コポコポ鳴っていた赤色の液体の入ったフラスコを持って来た。

え、それどーするの?

入れるの?これに…!?

それは何が起きるの…っ

「よく見ておきな」

1回だけフラスコをくるっと回した。グラスに入ったワインを飲む時みたいに反時計回りにくるっと…

「えっ、光った!!?」

ただの赤い液体だったのがふぁーっと奥から光を放ち始めた。それも一瞬だけ、奥から放たれた光がフラスコから一瞬で抜けて行った。

「え?え?今の何!?おばぁちゃん今の…っ」

ふふって笑ってた、優しい笑顔であたしを見て。

「緋呂が素直になれる魔法だよ」

「あたしが素直になれる魔法…?」

「じゃあ飲もうか、あとはお湯でこせば美味しいハーブティーの完成だよ」