「俺は嫌なんだけど。こんなガキにプロデュースされたくない。」
れつ様。私もあなたみたいな人のプロデュースしたくありません。
「うーん、僕はいいけどね?萌華(もか)ちゃん可愛いし?」
ゆうき様!そのクズ男が考えるような思考はなんですか!?
「俺はどっちでもいいかな〜。お二人のお好きなようにどうぞ〜。」
りょう様、人生の選択肢がかかってるんですよ、今……。
「俺は絶対にやだね。」
そんなこと、私だって思ってますよ!
「……え〜、僕はやってもいいと思うけど〜。世界中が僕のかっこよさにやられちゃうかも?」
ゆうき様、最後のお言葉はいらないです!
「……。」
「嫌だ。」
「ええ〜。」
「あ、あのおー。」
「アア?」
ヤンキーみたいに話しかけないで!せっかくまあまあかっこいいお顔が台無しですよ!?
そう思いながら、下っ腹に息を吸い込む。

「私だって、私だって、嫌でえええええええええす!!!」

全力で叫んだ私の声。
その声が、お父さんの事務所に響き渡っただけだった。