〇学校、廊下



圭人と知り合ってから1ヶ月後。



圭人と会ってから、日に日に圭人と関わることが増えていく夏奈。




〇回想



朝に駅で出会い──



圭人「夏奈先輩、おはようございます。小さくて見つけられませんでしたー」



夏奈「小さくないです〜!!150cmはあります〜!!(本当は148cm)」



圭人「150cmですか・・・188cmと比べたらどの道チビだと思いますよ」



昼に図書委員会の仕事中に出会い──



圭人「夏奈先輩、まだですか?」



夏奈「しょうがないじゃん・・・!取れないんだってば・・・!」



本棚に欲しい本があるけど届かずに背伸びをして腕を伸ばしている。



圭人「小さいですもんね、先輩。僕が取りましょうか?」



夏奈「自分で取れるもん・・・!!」



放課後、帰り際に出会い──



圭人「先輩、帰りましょう」



夏奈「うん、帰ろ〜。って、なんで手を繋ぐ訳?」



圭人「迷子防止です」




〇回想終了



夏奈「本当、月島くんと関わること増えてきたな〜・・・」



廊下で移動教室中、ボソッと呟く。



夏奈「((基本的にバカにされてる気がするけど・・・チビとか、バカとかしか言われてない気がするし・・・))」



歩きながら考え込む夏奈。



そんな中、1年生と思わしき子達が正面から歩いてくる。



女子1「ていうかさ〜、月島くん全然喋ってくれないんだけど〜」



女子2「月島は女子と全然喋らないってウワサ立ってるじゃん。知らないの?」



女子1「知ってるよ〜!もう女子にキョーミないんじゃないかって思っちゃうよね〜、男子とは喋るみたいだし」



その女の子達とすれ違い、後ろを振り返る夏奈。



夏奈「((今話題に上がってたのって、私の知ってる月島くんだよね?女子とは喋らないって言ってたけど・・・私とは喋ってくれてるし・・・))」



うーんと唸りながら考え込む夏奈。



夏奈「・・・((もしかして・・・私のこと女の子だと思ってない・・・?))」



そう考えた途端、モヤッ・・・とした感情が芽生える夏奈。



夏奈「((なんかそれは・・・嫌だなぁ・・・))」