〇街中、ショッピングモール



手を繋ぎながら、服屋や雑貨屋などのお店を回っていく2人。



お店を回ったりしてるうちに時刻は12:00をすぎていた。



圭人「先輩、お腹すいてませんか?」



街中にあった時計を見て圭人が夏奈に声をかける。



夏奈「((緊張してるからあんまりわかんないけど・・・))お腹空いた・・・かも・・・?」



圭人「じゃあ、お昼にしましょうか。オススメのお店があるんですよ」



そう言って夏奈の手を引いてお店の中へと入る。



〇飲食店内



カランカラン・・・と扉を開ける時にベルが鳴る。



店員「いらっしゃいませ、2名様ですね。こちらの席へどうぞ」



店員に誘導されて窓際の席に案内される。



向き合う形で座る圭人と夏奈。



夏奈「((やばい・・・キンチョーする・・・なにか、なにか話題・・・!!))え、えっと・・・ここのオススメってなにかある?」



緊張してるのを悟られないように声をかける夏奈。



圭人「そうですね・・・スパゲティ系が美味しいですよ。あと、ショートケーキも」



夏奈「ショートケーキ?((そういえば、昔ショートケーキ好きな男の子いたな・・・))月島くん、ショートケーキ好きなの?」



圭人「・・・意外だと思いますか?」



メニュー表から視線を上げて不貞腐れたような表情を浮かべる圭人。



夏奈「うん、ちょっとだけ。でも可愛いギャップだと思うよ」



圭人「・・・可愛いって・・・。男に可愛いは禁句ですよ。特に僕にとっては」



夏奈の言葉に呆れ気味の圭人。



夏奈「そ、そう?」



圭人「そーですよ。・・・で、何頼みます?」



夏奈にメニュー表を見せながら聞く圭人。



夏奈「んー、・・・ペペロンチーノにしようかな」



圭人「デザートはどうします?」



夏奈「((デザートか・・・お財布にもゆとりあるし・・・))じゃあ・・・月島くんのオススメのショートケーキにする」



圭人「分かりました」



注文表に素早く記入し、店員に渡す圭人。



注文を取り終えた店員が頭を下げて下がっていく。



圭人「それにしても・・・先輩、さっきから挙動不審ですけどどうかしたんですか?」



夏奈「へ!?い、いや!?なんでもないよ!!」



手を前に出し、ブンブンと首を横に振る夏奈。



圭人「その反応が既に挙動不審なんですけど?」



夏奈「うっ・・・」



ギクッと反応しながら圭人から視線を逸らす夏奈。



夏奈「いや・・・ちょっと・・・月島くんと2人っきりだから・・・なんか・・・」



圭人「緊張する?」



夏奈「・・・うん」



観念したかのように呟く夏奈。



それを見て嬉しそうに笑う圭人。



圭人「僕のこと、意識してくれてるんですね。嬉しい」



夏奈「そりゃ意識するよ・・・告白されたの、初めてだし・・・」



顔を真っ赤にしながらうつむき、指先で髪をいじる夏奈。



それを愛おしそうに見つめる圭人。



圭人「・・・そうですか」