「そう?」
「そう」

カレンは無防備まるだしの、それはそれは嬉しそうな顔で声をあげて笑った。

「カレン、あのさ」
「なぁに?」

好きだと言っているわりに、きっとカレンはそんなには酒に強くない。
目元がうっすら桜色に染まっていて、それが妙に色っぽい。

「男と女ってさ、今の料理の取り分けの話じゃないけど、いいか、悪いか、じゃなくて、合ってるか合ってないか、だと思うんだよね」
「え?」
「ほらカレン、言ったじゃない。日本の男は大人数のコンパで皿に人数分取り分けたりする女の子が好きなんでしょって」