◇ 救急隊員の言ったとおりパパはレントゲンの結果、肺炎だということがわかった。 また脳の血管が詰まっているのではなくて、本当によかった。 だけど肺炎だって決して楽観はできない。 きちんと体質と症状に合う抗生剤がみつからなければ、最悪、命を落とすことだってあるのだ。 「パパ……」 パパの手をわたしとリラとママは交互に握った。 だいすきな、わたしの生涯を通しての味方。 今は、唯一の、戦友。 ただただ涙が静かに頬を伝う。