「あー、今日泊まったらカレンは家に帰るのか。一緒に行くからな。カレンの家」


「セイジ、それはお願いだからちょっと待ってよ。うちは今はパパのことでごちゃごちゃしてて」


「そうか、そうだな」


破談して間もない娘にもう新しい男がいるのは、親にとってはもろ手をあげて大喜びというわけにもいかないのかもしれない。

父親の脳梗塞という、難しい問題がある時期なんだし。

でもカレン、俺は君の苦労は一緒に背負いたいんだよ。

それを、今言い出したら君は困るのかな。


自由の女神のある島をうろうろして、マンハッタンに帰ってきた。