「え?」

「キス、したくなってきちゃったなー。困ったなー。どうしたらいいと思う?」


「人がこんなにいるのよ? 我慢すればいいと思ーー」


カレンの言葉は無視して軽く音をさせて唇を重ねた。


「もうっ! セイジ!」


カレンが赤く染まった顔で拳を振り上げる。


「だってアメリカだろ? アメリカ人、こんなのなんでもないじゃないか。映画によくでてくるだろ?」


「わたしもセイジも日本人でしょ? 恥ずかしいよ」


恥ずかしがられるとよけい襲いたくなる、なんてまるで小学生男子の思考回路だな。