耳を噛みながら囁くから、くすぐったくて低く笑いながら答える。

「そうよ」

「俺、カレンにピアス買いたい」

「ピアス?」

「そう、何色の石が好き?」

「青」

「青? じゃあサファイア」


「そんな高い石じゃなくても青い石あるわよ」


「ちゃんとしたのを買いたいの。あんまりバカにすんなよ。買えるくらいの給料は取ってる」


「知ってるよ」


「カレンの身体に埋め込んでやる青い石。もう取れないように」


「ピアスは取れるよ」


「じゃあ取るなよ」


セイジの体温が、いつの間にかわたしを優しく眠りに突き落とす。