そして……片付けもそこそこに交互にシャワーを使って二人でベッドにもぐりこんだ。


優しいキスを繰り返すセイジの腕にきつく抱かれて、わたしは柔らかい夢の淵をさまよう。


結婚がダメになり、針のむしろの中で背筋を伸ばして仕事をしてきた。

そしてパパが倒れた。


気づかないうちに身体の筋肉ががちがちに緊張する日々だったのだろう。


でも、今は、まるで彼の腕の中にこのまま溶け込んで取り込まれていくんじゃないかと思えるくらい、安らいでいる。




セイジがわたしの耳を甘噛みする。


つけているピアスが彼の歯とぶつかって、カチカチと音を鳴らす。


「これ、ダイヤ?」