「わかりませんか? 最新型の盗聴器ですよ。カレン、いやチーム長の服に忍ばせました。もちろん録音機能もついてます。性能は抜群。このテーブルで交わされた会話は余すことなく録音されてますよ」

「こっ。こんなことして……」

「残念ですね。元村さん。あなたは自分で墓穴を掘ったんだ。あなたのことはすべて調べましたよ。現在、ソン・ホールディングスのNo2、No3争いをしていますよね? ソン・ホールディングスはあなたの力でここまで大きくなったと言っても過言じゃない。ただ、残念なことにあなたはソンの血縁じゃない。企業の、一辣腕日本人技術者でしかない」

「そ、それがどうした!」