でも、依然残るのが、この家のローンと今後のパパの医療費。リラの大学の学費については奨学金の申請をしなければならない。

こんな事態になってから、ママに見せてもらった高級住宅街に買ったこの広い家のローン明細書。

そこに記されている数字は、頭を抱えたくなるようなものだった。
パパの言動は危なっかしくて、まだまだ長期にわたりリハビリが必要なことは明白だ。

地上勤務に復帰なんて、当分無理どころか可能かどうかもわからない。

パパとママが家族のために手に入れたグラマシーの家。
真崎家の幸福の象徴。
絶対に手放したくない。
そんなことになったらパパがどんなに自分を責めるだろう。

ローンの融資銀行の見直しをするか、もっと家計を切り詰めるか。
切り詰めてもたかが知れていると思うけど、他に手立てがない。