手術室の前の椅子に座って頭をたれ、そんなことを考えながらも恐くて恐くて震えが止まらなかった。

パパが死んでしまったらどうしよう……。

わたしを一番支えてくれる人。
わたしを無条件で受け入れ、理解してくれる人。
わたしの大好きな、大好きな人。

「カレンっ!!パパよ」

悲鳴に近いリラの声で、わたしは弾かれるように顔を上げた。
手術室の扉が開き、たくさんの看護師に付き添われてストレッチャーに乗ったパパが、運び出されてくるところだった。

「パパ」

わたしはふらふらと立ち上がったものの、恐くて足が動かず、ストレッチャーに近づけなかった。